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May 12, 2005

色メガネとスケープゴート

このエントリは、今話題の、あちこちで語られている既出な話でイヤなのだが、少々思うところもあるので書くことにする。

【あおって煽って視聴率稼ぎ】

連日の新聞・TV等によるJR西日本バッシングに踊らされて「JR西はケシカラン!!」と怒り心頭した揚げ句、線路上に置き石・置き自転車のイタズラをしたり、駅員をホームにつき落とそうとしたり、JR職員に暴行したり、運転士に嫌がらせをしているヤツらは、反日暴動の中国人をバカにすることはできない。 何故なら、反日教育で洗脳された中国人と同様、彼ら日本人もマスコミに洗脳されているのだから。

民度の低い中国人が「愛国無罪!」と叫んで石を投げる暴動と、頭の弱い一部の日本人が「悪いヤツ(JR西)を懲らしめてやる!」と言って嫌がらせするのは、長期政策(中国)と短絡思考(日本)の違いはあれど、行動のトリガーを他人に握られている点では同じなのだよ。

~ ハコフグマンさんより引用 ~

特にTVというメディアには何のこだわりもないし、それどころか業界的な面でも、生活者としての目線からも、害悪だとさえ最近は思っている。自分に子供ができたら絶対に見せないつもりだ。強制的に時間を奪われ、それに対する自覚症状がない。思考停止になりやすい非常に受動的な危険なメディアだ。よくいわれるが、麻薬に似ている。

毎日、テレビ(主に民放バラエティ?)を見ている子供とそうでない子供とでは、言葉遣いから変わってくるらしい。 極端な話、前者は「死ね」「殺す」などの言葉を平気で吐くようになり、後者は優しい言葉を使うようになる。 もちろん、子供が普段接する周りの大人達の態度や言動にも大きく影響を受けるのだけれども。

~ 同、引用 ~

TVというメディアの危険性と有害性を感じ取った人々が次第にTVから離れはじめている。もはやTVや新聞という媒体は、その権威による信頼という一点で、もちこたえているようなものだ。

確かに、メディアの信頼性や到達力・影響力という部分ではWeb情報などより遙かに上と思われる。 逆に、テレビが信頼性を完全に失ってしまったら、将来はWebにその座を奪われるかもしれない。 その可能性はかなり低いが、TBS部長のコラム盗用・責任転嫁のような不祥事を続けていたら、もしかしたら、もしかするかも?

TV番組制作側の方(hakohuguさん)が、ブログでこうした意見を書かれているのを見ると、「テレビもまだまだ捨てたもんぢゃないな。」と思う。 hakohuguさんの考えは業界内でも少数派なのだろうけど、是非とも頑張っていただきたいものである。 と、こうして外野席から勝手に応援するだけなら簡単なのだが。(無責任な応援で誠に申し訳ない。)

メディアの役割は、事件・事故の報道は当然として、(オオカミ少年にならない程度に)事前に危険情報を流すことだって可能なハズであり、JRの企業体質が問題であることは一部のジャーナリストやJR関係者は既に知っていただろう。 しかし、(事故発生以前に)それを追及するドキュメンタリー番組を作っても視聴率は獲れないから企画の段階でボツになるのかな。 にも関わらず、いざ大惨事が起きると重箱の隅をつつくように続々とリークされる情報と偏向報道。 もう、うんざり。

【JR西こそが悪の枢軸なのか?】

私の父者は、みのもんた司会の番組を観て、「自分が国土交通省の大臣ならば、JR西日本を即刻、解体させる!」と息巻いている始末。 そんなことを言ってるようでは大臣なんかにゃなれっこないから安心してくれ。(そもそも永田町にも霞ヶ関にも行ったことないだろ?)と思いつつも、素朴な一般視聴者の反応なんて皆そんなものなのかも?と考える。 その脊髄反射的な反応の延長線上に、「JR職員への嫌がらせ」が、たぶん、ある。

~ 徒然なるままにさんより引用 ~

嫌がらせをしたあなた、
あなたも犠牲者になるんだよ。
あなたも「人殺し」になるのかもしれない。

すべての責任をJR西日本に押しつけて、危ない正義感を煽るマスコミ。 善悪二元論で片づける勧善懲悪。 迷惑なだけの独善性。 純朴な視聴者に歪んだ正義感を植え付けようとする何か。 その結果、自分が犯罪者になるかもしれない想像力と倫理観を奪って。

あおって煽って視聴率稼ぎ。 改めて、テレビのチカラに恐怖する。

釣って荒らしてアクセス数稼ぎ。 構造的には似ている気がする。

【利益追求の果てに】

JR西日本の企業体質が問題なのは間違いない。 GW中に見た読売新聞のコラムに、作家・猪瀬直樹さんの見解「23歳の若造を過密ダイヤである朝のラッシュ時間帯に配属する人事制度がおかしい。」というような内容の記事が載っていた。 なお、そのコラムの主題は「安全と利益は両立する」であった。
このコラムを読んだ後日、「JR九州では、実年齢30歳以上でないと運転士になれない。」という話を耳にした。 「運転士は30歳以上」は、あくまで噂レベルの話であってウラは全く取れてないが、この話がもし本当だとすると、JR西日本の人員配置にはやはり「利益追求」の思惑が見え隠れする。 そりゃー、若い社員を使えば支払う給料も安く済むからねぇ。

【坊主憎けりゃ袈裟まで憎い】

平常時には気にも留めないような場面が、有事には気になって仕方がない。 文句のひとつも言いたくなるもの。

~ まるこ姫の独り言のK太郎さんのコメントより引用 ~

駅のホームのベンチの上に空き缶がポツリと置いてありました。
すぐ側に交代要員と思われる運転手2、3名が待機してました。
自分達の職場(ホーム)にごみが落ちてるのに何とも思わないなんて・・・
ちょっとがっかりです。

待ってください! では、K太郎さんに質問します。

「あなたは、その空き缶を自分で拾ってゴミ箱に捨てようとは考えなかったのですか?」

こう訊くと、おそらくあなたは、「それはオレの仕事ぢゃない!」 「オレは乗客だ。」と反論されるでしょう。
それと同様に、ホームに居た運転手もこう思うハズです。

「それは、清掃業者の仕事なのだ。私は運転手だ。」と。

それでも、あなたはガッカリされるのでしょうか。 ご自分の職場に置き換えてみてください。

いかがですか? 普段目にする日常の光景が、いつもと違う色メガネを掛けることで、全く変わった印象を受けるのです。 メガネに色を塗ったのは、誰だか分かりますか?

と、挑発的な問いを発したのには理由があります。

今回、K太郎さんが持たれた「駅ホームの空き缶を見て見ぬフリをする運転手はどうか?」といった感想そのものを責めているのではなく、むしろ、陥りやすい思考だと思ったから、こうして取りあげたのです。
深層に沈んでいた問題意識がJR西日本バッシング報道によって、「そういえばオレも、おかしいと思っていた!」と浮上して来るのです。 これこそがマスコミの狙いなのかもしれなくて。

見て見ぬフリをするのは、あなただけではありません。 そして、多くの人々が、濃かったり薄かったり赤だったりピンクだったりする色メガネを掛けています。 曇りなき無色透明の心のメガネを掛けている人は、ごく僅かです。

無論、私のメガネは汚れています。 しかも、度が強かったりして。(笑)


参考:
[at]JRへのバッシング、ちょっと待ったぁ!(at most countableさん)
親戚のおばさんと日本のマスコミと退屈な日々(彼すべさん)
想像力のない人間は馬鹿である(玄倉川の岸辺さん)
JR西日本にまつわる報道と善悪二元論について(不倒城さん)
魔女狩り報道のもたらすもの(ハコフグマンさん)
暗黙の了解(趣味のWebデザインさん)

関連記事:
ブログの向き不向き

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